Star Wars Underworld :「スター・ウォーズ」の裏社会を描こうとした幻の実写テレビシリーズ「アンダーワールド」のテスト映像と撮影の様子のメイキング・ビデオがリークされた ! !
「スター・ウォーズ」外伝のアンソロジー・シリーズが打ち切られるキッカケになった赤字映画の「ソロ」は、この「アンダーワールド」を参考にしました!!
約15年も前の昔になりますが、2005年春の4月末にインディアナポリスのコンベンション・センターで開催された「スター・ウォーズ」ファンの祭典のセレブレーションで、ジョージ・ルーカスが発表したものの、実現しなかったサーガの実写のテレビシリーズ「アンダーワールド」は、どのようなドラマになるはずだったのか…?!、その一端を伺い観ることができるテスト映像とメイキング・ビデオがリークされたので、「スター・ウォーズ」ファンの方はぜひ、ご覧ください…!!
Star Wars Underworld - Test Footage
「ザ・ウォーキング・デッド」を手がけたことで知られる VFX プロダクションのスターゲート・ステュディオが、ルーカス・フィルムから依頼を受けて、共同で取り組んだ「スター・ウォーズ : アンダーワールド」は、前述のセレブレーション直後の同年5月に全米公開されたプリクエール・トリロジーの完結編「エピソード 3 : シスの逆襲」とオリジナル映画の「スター・ウォーズ」、つまり、「エピソード 4 : 新たなる逆襲」(1977年)との間の出来事を主に描くはずだったテレビシリーズです…!!
不人気の「ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー」(2019年)が、デイジー・リドリーのレイのおじいさんだった…!!というマヌケな後づけの設定を与えてしまったパルパティーン AKA ダース・シディアスが「シスの逆襲」の結末において、ジェダイを皆殺しにする抹殺の指令の オーダー66 を発したあとの惑星コルサントを主に舞台とする「アンダーワールド」は…、
ハン・ソロやランド・カルリジアン、ボバ・フェットらが登場し、映画シリーズでは詳しく描かれなかったサーガの裏社会を採りあげるクライム・ドラマを目指し、正味が約42分、つまり、1時間番組として放送するためのエピソードが実に100話以上も構想されて、現実に50話にもおよぶシナリオが執筆されました。
その「アンダーワールド」の展開として描かれるはずだったハン・ソロがチューバッカと出会う初対面のシーンや、ランド・カルリジアンを相手にギャンブルの勝負に挑み、ミレニアム・ファルコンを手に入れる件は、冒頭でふれたように映画の「ソロ」(2018年)に転用されています。
Star Wars: Duel of The Fates - Concept Art :「スター・ウォーズ」の幻の完結編「デュエル・オブ・ザ・フェイツ」の映画のイメージが明らかになったコンセプト・アート ! !
しかし、「スター・ウォーズ」のファンが納得するような物語の世界のイメージを描くにあたっては当然、その映像を創るコストの費用が映画並みに必要のため、製作費が高額の「アンダーワールド」は暗礁に乗り上げて、実現しないうちに、2012年にディズニーの買収を受けて、ルーカス・フィルムを譲り渡したことから、ジョージ・ルーカスはもう無関係となり、彼なりの「スター・ウォーズ」のテレビシリーズ化は幻になったわけですが…、
企画そのものは必ずしもポシャったのではなくて、現在の「スター・ウォーズ」の女将のキャシー・ケネディが受け取って、内容を吟味し、前述のように映画に転用するなどして、様々に活用しようとしていますから、いずれ Disney+ の配信シリーズのドラマとして、復活を遂げるかもしれません…?!
Photo Credit: © Disney / Lucasfilm. All Rights Reserved.
ジョージ・ルーカスが最初に「アンダーワールド」を構想した約15年前とは違って、CG を使った VFX のコストが下がり、HBO の「ゲーム・オブ・スローンズ」が映画並みのイメージを実現したのを発端として、映画からテレビへ…の流れが進み、現在の配信のストリーミング市場が花開いて、ついに映画を圧倒する時代へと到ったわけですが、今なら「アンダーワールド」は充分に実現することが出来ることを思うと、やはり、「スター・ウォーズ」を立ち上げて、映画のビジネスを変えた先駆者のジョージ・ルーカスは時代を先取りし過ぎだったのかもしれませんね…!!